たったの3点!ぶどう農家流おいしい巨峰の見分け方
この記事を見ているあなたは巨峰が好きですか?ご家族が巨峰を好きかもしれません。そんなみんな大好きな巨峰をスーパーや果物屋さんで買う時、どのように選んでいますか? 日本でぶどうが収穫される季節は夏~秋頃。12か月のうちたった5ヵ月ほどなのです!せっかく限られた時期に自分や家族と巨峰を食べるのであれば、「美味しい」と満足できる巨峰を食べたいですよね(^^) そこで、今回は、愛知県岡崎市のぶどう農家である「保命園」が直伝!みんなに自慢できる「巨峰の豆知識」と「おいしい巨峰の選び方」をご紹介していきます。 シャインマスカットやピオーネ、ナイアガラなど、日本には「100種類以上」ものぶどうの種類があるんだとか。その中でも、ぶどう全栽培面積の約3割を占めるのが、「巨峰」なのです。ちなみに、生産量第1位は「山梨県」です。 「巨峰といえば、大粒」が特徴のぶどう。その大粒な外観から、輸入の品種」と間違えられているそうです。しかし、実は、「日本で生まれ・日本育ち」の代名詞!!生まれたのは、戦後すぐの1945年と言われています。日本で生まれて「70年以上」といったところでしょうか。 ….とはいえ、どうやって「巨峰が生まれたの?」と気になる方もいらっしゃるのでは? 実は、巨峰は静岡県が発祥の地!!「石原早生」と「センテニアル」という品種のぶどうの掛け合わにより生まれたそうです。 そのため、巨峰の正式名称は「石原センテニアル」といいます。驚きですね(笑)実は≪巨峰≫は商品名なんですね。これから「あ~、この石原センテニアルおいしいわ~」と言ってもいいかもしれませんね♫ 巨峰はたくさんの実をつけます。しかし、出荷される巨峰の1房の実の数は、必ず「35粒」だそうです。 巨峰の成長過程では、本当はもっと実の数は多いのですが、実が小さいうちに先端を切ったり、1粒1粒確認しながら形の悪い実を外したりしています。 もし、1房に100粒もの実がなるとしたら、1㎏ほどの巨大ぶどうになってしまいます。重いし巨大すぎて食べにくいですよね。 畑にとっても、大きすぎると木に負担がかかってしまいます。また、「実のなり方」にも、悪影響が出るそうです。 つまり、「35粒」という実の個数が、「美味しい・輸送がしやすい・価格」などを考慮すると、ちょうどいいバランスなんです。 巨峰農家さんが行う実の切り方や粒の外し方によって「ぶどうのおいしさ」が変わるため、ここは農家の腕の見せ所というわけですね。 巨峰って、実は最初から「濃い紫色」ではなく最初は「緑色」なのです。緑色から紫色になるまでは摘房、摘果、袋掛けを経て熟成され、濃い紫色になります。 。。。聞きなれない単語が出てきましたね(^^; 摘房とは、ぶどうがまだ小さい時に形の悪い房を根元から切り落としてしまうことです!摘房をすることで形のよいぶどうが残り、美味しいぶどうが栽培できるのですね。 摘果とは、一房のぶどうになっている実を切り落とすことです。一房のぶどうにたくさんの実がついていると、粒が大きくなった時に詰まり過ぎて、きれいな真ん丸にならないのです。押しくらまんじゅうみたいにあってしまいます。 (保命園の無加温ハウスで栽培された巨峰の開花。満開は例年4月ごろ) また、実が緑色→紫色へと熟すのは、温かい気温のおかげなのですが、実の熟し具合を見極めるのが本当に難しいのだとか。 ぶどうの実の色は、毎日変化します。早く切り過ぎると甘さが乗らず、遅いと熟れ過ぎて甘ったるくなるそう。一度切ったら終わりなので、色を見ながら収穫の時期を見極めるのが難しいのですね。 「どうせ食べるのなら美味しい巨峰を食べたい!!」ということで、どのような巨峰がよりおいしいのかをお伝えします。 ①実を支える「巨峰の軸」が太い まず、1つ目のポイントは、大きな巨峰の実を支える「土台」がしっかりしていることです。大きな実がつけば当然実は重くなります。そして、熟成を待てば待つほど実は大きくなって、重くなります。もし軸が細いとちぎれてしまい、台風等でも落ちてしまいます。熟成の重みや天候に耐えられる太い軸があるからこそ、「甘み」たっぷりの充実した実をつけることができるのですね。 ②粒の大きさがそろっていて、粒の形がまん丸である 2つ目のポイントは、巨峰の「粒がまん丸」で「大きさがそろっている」ということです。 まず、大きさについて。一つの房になっている「粒の大きさがそろっている=粒(実)の生育がそろっている」ということが言えます。つまり、生育がそろっていると粒(実)の熟し度にムラがないので、「この粒だけなんかすっぱ!」となりにくいのですね。 また、粒の形について、「粒の形がまん丸の巨峰」の方が、まん丸でない巨峰よりもの方がおいしいです。 粒の形が真ん丸でない巨峰は、皮の成長の仕方に問題があったものなので、味が劣ります。例えば、虫に実の中身を吸われた、日焼けをして一部分だけ皮が固くなり、皮の成長にムラができるなどが問題です。 ③実(粒)の表面が、うっすら白くなっている 3つめのポイントは、実(粒)の表面がうっすら白くなっていること。 ぶどうの表面に見えることがある白色の粉。これは「ブルーム」といってぶどうの脂質から出来ています。 脂は水に溶けませんよね。そのため、「ブルーム」は雨や露(つゆ)を弾いてくれるため、病気から実を守り、水分が逃げるのを防いで実の鮮度を保ってくれるんだとか!! スーパーなどで実が白くぶどうをみると「もしかして農薬!?」と思う方もいらっしゃるです。しかし、これは農薬ではなく「ブルーム」という「美味しさの証拠」だったんですね(・∀・) 上記のことから、最後にポイントをまとめます。 ①“巨峰”は商品名。正式名称は”石原セントニアル”(笑) ②巨峰の実の数は、必ず“35粒”で一定である。 ③おいしい巨峰は、「軸が太く」「粒がまん丸で大きさ均一」「実の表面がうっすら白い」ものを選ぶと◎ 改めまして、今回とっておきのぶどう情報を教えてくださった、愛知県岡崎市の保命園に心から感謝します。保命園では、沢山の種類のぶどうが栽培されている他、巨峰ヌーヴォという巨峰100%のジュースも売られているそう✨こんなの絶対おいしいですね(T_T) (愛知県岡崎市にある保命園のホームページはこちら) ご覧いただきありがとうございます! 「Kodawarin(こだわりん)」では、いい食材の見分け方や、見たことのない面白い食品など、食にまつわるお役立ち情報を配信しております!日本のぶどうの「約3割」は巨峰
巨峰は「日本で生まれた約75歳の果物」!?
ぶどうの実の数は必ず35粒
愛知県岡崎市「保命園」の内田さん巨峰は熟成して紫色になる
農家直伝!おいしい巨峰を見分ける3つのポイント
この夏、秋は今までよりおいしい巨峰を選ぼう!
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