奥が深すぎる!「良質な天然はちみつ」の見分け方

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「『蜂蜜』って書いてあれば、すべてミツバチが採った安全安心な蜂蜜だろう。」って思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?実は、「天然の良質なはちみつ」ってとても奥が深いのです。

まずはラベルの原材料をチェック

必ずラベルを確認してくださいね。市販の物の中には、「蜂蜜」としてうたわれている商品の中にも、「水あめ」や「コーンスターチ」などが使用されているものがあります。

(国産純粋はちみつ 小森養蜂場より引用)

天然のはちみつは、甘さが濃くて、後味がすっきりしているのが特徴です(^^)また、甘いだけでなく、口から鼻に抜けるような花の香りもしっかり広がります。食べ比べてみると一目瞭然ですね。

結晶化する蜂蜜は「天然」の証!

気温が低いところで放置しておくと、はちみつが白く固まって結晶化してしまうことがありますよね。

実はこれ、「天然蜂蜜」の証拠なのです。水あめなどの他の甘味料が混ぜてある場合は、結晶化することが少なくなります。

実は、「はちみつ」と「砂糖や水あめなどの甘味料」は、糖分が違うんです。

上のように、はちみつの成分は、「ぶどう糖」と「果糖。一方、砂糖などは、その2つが合体した「ショ糖と呼ばれるものからなります。

この「ぶどう糖」が、結晶化の主な原因なのです。ぶどう糖が多いほど結晶化が起こりやすくなります。


ぶどう糖(固体)の参考写真

「脳みそは、ぶどう糖だけをエネルギー源として、1日300kcalをも消費する」と言われるほど、ブドウ糖は大事な栄養源でもありますね。

天然はちみつには「完熟サイン」がある!?

ミツバチが花の蜜を吸うことでできる天然はちみつ。実は「完熟サイン」があったんです。

本来、花の蜜は「糖度が20%」くらいで、「水分が約80%をしめている」と言われています。つまり、花の蜜自体は、そんなに「甘い」というわけではないのです。

しかし、ミツバチは、この吸った花の蜜の糖度を20%→80%にまで上げていきます。

羽根を羽ばたかせて水分を飛ばし、どんどん蜜を濃縮していくのですね。ミツバチはこれを使って、巣を作ったり、子供を育んだりして生きています。

その、ミツバチの作った蜂蜜を人間はこっそりと横取りしているわけですね(笑)

つまり、糖度が高くて甘い蜂蜜は、この「完熟時期」をしっかりと見極めて採られたことになります。

完熟の蜂蜜が出来上がると、ミツバチはその蜂蜜を守るために「蜜蝋(みつろう)」というもので自分たちの巣に蓋をします。細菌が入るのを防いだり、長期保存するために蓋をしているのですね。

上の写真、「巣が覆われている白い部分」が蜜蝋(みつろう)にあたります。この蜜蝋(みつろう)で蓋をされた時に、蜂蜜を採るのがベストだといえます。

抗生物質が使われているミツバチもいる

人間にも伝染病ってありますよね。実は、ミツバチにもこわ〜い伝染病があるのです。多くは、幼虫の時に発症。1匹が病気になると、巣の中の他個体もどんどん他の幼虫に感染して次々と死んでいってしまいます。


アメリカ腐蛆病によって死亡した蜂児。感染しているため、棒を巣房に差し込み引き出すと 糸を引いた状態になります(「みつばち協議会養蜂家向けマニュアル」より引用)

そんな伝染病を予防するために作られた抗生物質があるのですね。この抗生物質の多くは、「ミツバチに与える餌」に混ぜ込んで使います。

近年では、このように抗生物質をに混ぜて与える養蜂家も増えています。


(ミツバチ用アピテン(おいしさのみなもと「FEED ONE」より)

しかし一方で、これには反対の声も….。

「普通ミツバチは、自然界の花の蜜を餌にして生きているはず。それなのに、その蜜を人間が横取りし、ミツバチには “人工的に作られた餌” を与えている。それは不自然なことだし、従来の健全なミツバチとは異なってくる」などの見解もあるようです。

ミツバチは、大きく区分けすると「家畜」に入ります。欲をかいて狭いところで、たくさんの巣箱並べてじめじめしたところで、ミツバチにストレスがかかるところだと病気になってしまうんだとか。

もちろん、抗生物質を投与していることが悪いわけではありません。見方を変えれば、しっかりと伝染病のリスク対策をしているとも言えます。「養蜂に対する考え方の違い」であると考えられますね。

「国産はちみつ」はたったの5%ぐらいしかない!

はちみつといえば、「皆が知っていて一度は口にしたことのある」と言っても、言い過ぎではない食べもの。

しかし、「国産のはちみつ」の自給率って、実はたったの5%しかないんです。

さらに、一匹のミツバチが一生かけて集める蜂蜜は、たったのスプーン1杯ぐらいだと言われています。実は、それくらい希少性の高いものだったのですね。

自然の影響を受けやすい天然はちみつ。気象状況や農薬など、ミツバチの生育は難しいところも多いようです。

「子供たちのために天然の蜂蜜を提供する」鈴木養蜂園

「国産のはちみつ」の自給率が少ない中、愛知県田原市にて蜂蜜を作り続ける農家がいます鈴木養蜂園です。

昭和49年に蜜蜂を飼い始め、「子供たちのために天然の蜂蜜を提供する」という変わらない想いを受け継いでいます。

完熟してから絞って濾過しただけ。まさに「天然そのもの」のはちみつです。

やっぱり天然100%」「完熟」「無加工」にこだわった蜂蜜って、甘いだけじゃなくて、鼻に突き抜けるような花の香りがするんですよね。

花の香りがしっかりとするはちみつは、アイスクリームやヨーグルトなどにかけても、とっても美味しいですよね。

鈴木養蜂園(愛知県田原市)のホームページへ)


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